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Transparent Anchor

あの日の感覚を言葉に紡ぎました。

昨年末、「自然にはじかれないためには」「動植物のように佇むためには」という問いに対する一つの答えを受け取り、私の踊りは次なるフェーズへと向かいました。

身体の変容と故障をきっかけに、意識は「細胞の隙間へ重力を流し込むこと」へ。 荒崎の地で私は、重力に導かれるままに動き出す肉体を、ただ内側から見つめていました。

自己の深淵を探るような実験的な試みを受け入れ、見守っていただける喜び。 そして、私の内的な感覚と、観てくださった方の感応が一致するという神秘。 それはまさに、目に見えない「共振」が生んだ作品でした。

あの日、自然は私にこう語りかけてくれました。 「根を深く。流れに乗り、形は気にしなくていい」と。

ここで踊り始めて4年。始まりの時とは別人のような今を生きていることに、この地が持つ強い力を感じずにはいられません。 この歩みがどこへ辿り着くのか、静かな期待と共に進んでいきたいと思います。

心からの感謝を込めて。

蜜月稀葵

Transparent Anchor

 
この土地の切り立った岩場は
テラの力強い隆起の記憶

細胞と細胞の隙間へ流れ込む重力
腰椎は錨のように
このカラダは器
しかし、この器に形はなく
空間との境界線は
受動の拡張により溶けていく

私の輪郭が消え、
景色の一部になる


2026年3月29日